Make an Inclusive Society | インクルーシブな社会の実現

Photo from Flickr

あれよあれよといううちに、前回の投稿から2ヶ月半が経過してしまいました。とはいえ、その間なにもしてなかったわけでもありませんよ。REBOOTする前のモヤモヤした気持ちはやっぱり残っていて、2020年7月24日と8月25日には、とてつもなく大きな意味を個人的には感じていました。

「何もしない訳にはいかない。」

そう勝手に大義を抱き、コロナ禍の今だからこそ出来ることに取り組もうと決意しました。この詳細は是非「僕らが24時間イベントを企画した理由。」にて。

7/23(木)-24(金)には、「スポーツ」という共通言語で、国境を越え、コミュニティーの壁を越え、世界を繋ぐというコンセプトを掲げて、24時間オンラインイベントを実施。延期となったオリンピックまでちょうど1年前となる7/23(木)から、本来であれば世界中の注目が東京に集まっていたはずの7/24(金)をライブ配信でリレーし、日本国内に留まらず、時差を活用することで、このタイミングだからこそ!という10ヵ国からのスピーカーの方々と繋がることが出来ました。

そして、本来であればパラリンピックの開会式を迎え再び世界中の注目が東京に集まっていたであろう8/25(火)。居ても立っても居られず、この日に伝えるべきメッセージを発信したいと考えました。本来ならばこの日には日本のスポーツ界発信で、社会にパラダイムシフトを起こすべき日になると思っていました。インクルーシブな社会の実現に向け、多くの日本人の意識に変化が芽生える日だったはずだと。パラリンピックとの影響度合いは全く違いますが、小さな発信でも意味はあると考え、スポーツを軸に8時間「インクルーシブな社会の実現」について考えるイベントを実施することになりました。

 

CRE8Rs – Connect and Respect Each Other on 8 Rounds

インクルーシブな社会の実現 ー SDGsのバズワード化にも伴って、様々なところで聞かれるようになってきた話題です。が、「実際、インクルーシブな社会って何?」と聞かれると、スラスラ答える自信がない自分がいました。自分で説明できないからこそ、まずは自分が学ぶ。そしてその考えを多くの人たちとシェアする。ということを念頭に、アプローチの方法は全く違えど、スポーツや福祉やデザインやエンタメの最前線で面白い取り組みをされているゲストスピーカーの皆さんにお話を伺いました。

イベントタイトルは、8時間で8ラウンドということもあり、スポーツという共通言語であらゆる壁を越え、尊重し、繋がるという意味を込めた「CRE8Rs(クリエイターズ)」。

実際、この8時間で自分自身の「インクルーシブな社会」に対する理解が大きく進んだのも事実です。

 

インクルーシブな社会って何?

この問いに対する回答は、一言で言い表すのは難しいのですが、ゲストの皆さんとの8時間の対話の中で見えてきたのは、以下のようなことです。

・障がいの有無、性別、人種、言語、文化など違いにも多様性があるということ。

・障がいの有無による違いよりも、個性による違いの方がよっぽど大きいということ。

・この世界に誰ひとりとして同じ人はいないということ。みんな違うのは当たり前。

・自分との「違い」に対する主観的な「違和感」が「障がい」という概念を生んでいるということ。

・多様な人々がそれぞれやりたいことにチャレンジできる環境や選択肢をつくること。

こうして並べてみると、当たり前のように見えるのですが、自分の居心地のいい世界で普段生活しているとどうしても忘れがちになります。自分と同じ人間なんて誰ひとりいないし、価値観や得意不得意なこともそれぞれ違います。それは単なる違いであり、個性であるということ。あるルールの下ではAさんの方が有利だが、別のルールの下ではBさんの方が得意なんていうことは、障がいの有無にかかわらず、いくらでも起こりうる話です。

そんなことが多様性を理解し、インクルーシブな社会を実現していくための第一歩であるということを全身で吸収したような思いでした。

 

ざわざわスイッチ

Photo from WHO I AM

 

これは今回の8時間の中でも印象深かったキーワードのひとつです。

WOWOWのパラアスリート・ドキュメンタリー「WHO I AM」のチーフプロデューサー太田慎也氏が、過去4年以上にわたり世界中のパラアスリートを中心に取材をしてきた中での考察から出てきた言葉です。

・例えば車いすユーザーと会話するとき、背をかがめるのかそのまま立ったまま話すのか、ざわざわしてしまう。

・例えば全盲の方と名刺交換した時、渡した後に相手にとってはただの紙切れだったのではないか、ざわざわしてしまう。

・例えば腕を欠損している方と握手をする時、どう握手したらいいか悩み、気まずくなり、ざわざわしてしまう。

実際の体験談から、こんな「ざわざわスイッチ」の具体例を示し、お話して下さいました。この3つの「ざわざわ」は考えてみれば、全て受けて側である自分が勝手に感じている違和感だということ。相手にとっては日常的なことで、全く気にしていないのに、こちら側が勝手に余計な心配をしているケースがほとんどだと。結局、受け手側が勝手に壁を作っているだけだと。

これは、ハッと気づかされるお話でした。

現在WHO I AMはシーズン1〜4が無料配信中ですので、お時間ある時に1エピソードでも見るとパラスポーツ、パラアスリートの見方がきっと変わると思います。

 

誰もがチャレンジできる選択肢を増やす

乙武義足プロジェクトにも取り組むSony CSL/Xiborgの遠藤謙氏、A’ Design Awardでプラチナアワードを受賞した誰もが乗りたくなるようなカッコいい車いすレーサーWF01などデザインにこだわりを持ってモノづくりしているRDSの杉原行里氏とのセッション「モビリティと人間拡張の未来」では、移動手段としてのモビリティ、ファッションアイテムとしてのモビリティ、そして人間の可能性を拡げチャレンジするためのモビリティについて議論を深めました。

結論としては、全ての人がやりたいことにチャレンジするため、乗りたいモビリティに乗れるよう選択肢を増やす、そしてパーソナライズしていく時代になるだろうということ。現在、それぞれ最難関の課題に挑んでいる遠藤さん、杉原さんの活動は、今後の超高齢化社会日本の中で、パーソナライズされたモビリティの選択肢を増やしていくことに寄与し、スポーツでの知見が社会実装にも役立っていくのではないかと期待しています。

とにかく、通常とは違う切り口でスポーツの多様な面に触れ、インクルーシブな社会の実現について理解が深まった8時間でした。ライブ配信ながらアーカイブはしっかり残しているので、是非TIME TABLEからご確認いただき、ご興味のある方は是非動画をチェックしていただければ幸いです。

インクルーシブな社会を敢えて一言で説明するなら「互いの違いを認め合い、交じり合う社会」と今なら明確に答えられそうです。

 

楽しみながらインクルーシブな社会について考えるタイムリーな教材

そしてこの日にはこのイベントだけではなく、様々なところでインクルーシブな社会について考える、感じるイベントが行われていました。CRE8Rsにもゲストスピーカーとして参加して下さった澤田智洋氏が総合演出を務めた「切断ヴィーナスショー」も行われました。義足であることをオープンにし、ファッションアイテムとして美しく魅せる。普段は隠して生活する方も多い義足を、発想の転換でポジティブなファッションショーに。多くのメディアで話題になったこちらのイベントも必見です。

最後にもうひとつ。IPC肝いりで8/26にNETFLIXでリリースされたドキュメンタリー映画「Rising Phoenix」。9名のパラアスリートの心震えるストーリーとパラリンピック誕生秘話、過去大会の舞台裏のドラマが圧倒的な映像美で描かれたあっという間の106分です。こちらも必見です。

以上、久しぶりの投稿でした!

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