Saving Life through G-Hands Project | 読売ジャイアンツと学ぶ救命救急

みなさん、G hands(Gハンズ)をご存知でしょうか?

先週の金曜日(2/20)に読売ジャイアンツが発表した社会貢献活動の新プロジェクトです。読売ジャイアンツは公式ウェブサイト上で、このプロジェクトをこう紹介しています。

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G handsは、「巨人軍のチームメンバーとファン、職員らが手を取り合い、社会貢献の輪を作ってゆく。活動を通し、巨人軍は『社会に貢献する人材』を育て、社会にとって野球チーム以上の存在となることを目指す」をコンセプトとして進めていきます。
『社会貢献活動「G hands」を始めます』Yomiuri Giants Official Web Site

まさにCSV(Creating Sport Value)な活動ですね。ジャイアンツではこれまでも骨髄バンク支援や東日本大震災復興支援事業、養護施設の子どもたちなどを東京ドームに招待するなど社会貢献活動に積極的に取り組んできましたが、その枠組みを超えたプロジェクトとして「G hands」を展開していくようです。その具体的な活動の第一弾として、3/1(日)に東京ドームのオープン戦終了後に選手、スタッフ、ファンら300人程度が同時にAED(自動体外除細動器)などを用いた救命救急講習が日本赤十字社協力のもと行われます。

「AED」という言葉こそ聞いたことがある方は多いと思います。更に今や駅構内や公共施設内にもAEDが設置されているのはご存知だと思いますが、その使い方は案外知られていません。ライフネット生命の意識調査(2011年)によれば、「AEDの認知率は88.3%」あるものの、「AEDの正しい使用方法の認知は30.2%」。いざという時に自信をもってAEDを扱える人は少ないんですね。一方で「AEDの使用方法や救命講習を受けてみたいという人は51%」にも上りますが、このうちほとんどの人はどこで講習が行われているかを知らないそうです。つまり知っていれば受けてみたいということ。

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スポーツの最中に心臓震盪を起こして命を危険にさらすというケースも少なくないそうです。そんなときにAEDを使える知識だったり、応急処置の方法を知っているだけでもその命を救う可能性が高まるのです。野球の練習中やプレー中にボールが心臓を直撃して、命を落としたという事故がある一方、試合中に心臓震盪で倒れながら、会場にいた救命救急士のAEDを用いた心肺蘇生によって一命を取り留めたというケースもあります。当事者は「1回の救命講習だけでも全然違う」と断言します。
少年野球をより安全に!あなたのチームにAEDはありますか?|少年野球のポップアスリート

リスクのあるスポーツに従事する者として必携の知識であることは納得です。そして話題を元に戻すと、こうした社会課題に対して、ひとつは「実際に講習の場を設ける」ことが挙げられると思います。つまり今回のケースで言えば、先程のライフネット生命の調査結果でもわかったように「知っていれば受けてみたい」層にその機会を提供すること。もうひとつ「啓蒙活動をする」ことが挙げられると思います。特に、影響力の高い読売ジャイアンツのような組織が取り組むことによって、新たに意識するチームが増えるという価値があると思います。また、実際に講習の場を設けることで、講習を受けた人たちがその啓蒙者となっていくことにも繋がる。そうしたトップダウンでの影響力と地道な草の根活動の両輪で認知拡大することで、尊い命が救われることがこの取り組みの価値だと言えるのではないでしょうか。

読売ジャイアンツは今年1月5日にJICA(青年海外協力隊)とのパートナーシップを発表し、国際協力の分野でも活動していくという発表もありました。こちらの話題にも近々触れて行きたいと思います。球界でも影響力のある読売ジャイアンツ、フィールド外での活動からも目が離せません!

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